山頂で、山ごはんを食べながら足元の小石を拾い、それを持ち帰ってはコーヒーの空き瓶に入れておく。
きっかけは、富士登山の時である。
富士山は、遠くで見る雄大で美しい山肌と違い、登ってみると火山礫で出来ている茶色の埃っぽい山であ
った。憧れの女性のように、遠くで見ていたほうが良い場合もある。
登山道は、軽くて・もろい石で歩きにくい、又、埃が舞うのでマスクやスパッツが必要だった。登りは滑らな
いように、一歩一歩確実に地面を捉えながら歩くのだが、下りでは逆に、飛んだり・滑ったりして下山した。テ
レビで見た富士山の駅伝のようだ。
六合目の小屋まで下山したところで休憩をした。ふと靴の裏を見ると、小さな石が靴底に挟まっているでは
ないか。随分と根性のある石である。これも何かの縁だ。持ち帰ろう。
その後、低山ハイキングを楽しむにつれ、山頂の小石を持ち帰っては、ポストイットに日付と山名を記入し
ておく。それが、こんなにも集まってしまった。
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